外国為替証拠金取引(FX)とは?


FX

外国為替証拠金取り引きとは、Foreign Exchange、略してFXとも呼ばれています。

FXとは一言で言えば、外国為替に投資することです。

すなわち、アメリカの「ドル」、イギリスの「ポンド」、ドイツの「マルク」、スイスの「フラン」など、日本の円以外のお金に投資をすることなのです。  


【外国為替投資で得られる利益】

 

外国為替証拠金投資で得られる利益には以下の2つがあります。


①為替差益/差損
②金利差調整


①の為替差益/差損は例えば1ドル=120円の時に1万ドル分のドルを買うために120万円を使ったとして、1ヶ月後、為替レートが1ドル=125円の円安ドル高になった時にこの1万ドルを売って円に戻すと、受け取れる円は125万円になり、5万円増えたことになります。

この増えた分を為替差益と言います。逆に1ドル=115円の円高ドル安になった場合、受け取れる円は115万円になり、5万円減ったことになります。これを為替差損といいます。

②の金利差調整は、例えば円を売ってドルを買ったとして、日本より金利の高いアメリカドルで運用すれば円よりも高い金利が得られます。

この金利差をスワップポイントといい、これがもう一つの外国為替取引での利益です。
例えば、1ドル=100円で1万ドル買った時、日本の金利を0.01%で、アメリカの金利を1.5%とした場合はアメリカの年利(100万円×1.5%)-日本の年利(100万円×0.01%)÷365日(日割り)=約40.8円になります。

スワップポイントは持っている間ずっとつきますので、毎日約40.8円、1年で約1万5000円の利息がつくことになります。

このように為替差益を狙う、金利差による利益を狙う、その両方を狙う、と投資スタンスを自由に設定できるのが外国為替投資の魅力です。


FXのメリット・デメリット

【為替証拠金取引(FX)のメリット】

 

●小さい元手で大きな利益を得ることが可能
FXの一番の魅力は、レバレッジを利かせることができるということです。

証拠金の最低金額は取り扱い業者によって様々ですが、一般的には10万円を最低保証金にしているFX会社が多いです。

中には、1万円の証拠金で取引をはじめることができるところもあるようです。

※最低証拠金の金額が小さければ小さいほど、手軽に投資できるようになります。

 

●24時間取引が出来る

24時間連続的に値段が動くので、指値注文やストップ注文を確実に行うことが可能です。

したがって、サラリーマンや家事、育児中の主婦の方など、日中になかなか時間のとれない人でも、夕方以降の取引が可能です。

※ちなみに、日本株の場合は、日本時間の9時から15時までと取り引きが限られています。

 

●株より手軽にはじめられる
FXで扱っている通貨は、株の銘柄に比べ、種類が少ないので、研究したり準備にかける時間も短時間ですみます。

主な通貨は米ドル、ユーロ、日本円、英ポンド、スイスフラン、オーストラリアドル、ニュージーランドドルなど10銘柄くらいです。

 

【為替証拠金取引(FX)のデメリット】

 

●為替変動リスク
価格変動リスクとは、通貨の価格が上昇したり、下落したりすることをいいます。

例えば、 1ドル=100円のときに10万円を証拠金(保証金)をもとに、1万ドル(100万円分)を買い入れたとしましょう。
決済時のレートが  1ドル=99円に下がってしまった場合、 決済時のドルの価値 は、1万ドル×99=99万円となり 元の証拠金(保証金)が100万円ですから 100-99=1すなわち 1万円分損をしたことになり、証拠金も9万円に減ってしまいます。
ドルが、たった1円下がっただけで、証拠金の10%もの損失がでてしまうのです。
このようにFXでは、小さな投資額で大きな利益も得られるかわりに、負けたときの損失も大きくなってしまうわけです。

 

●金利変動リスク
スワップポイントは、二国間の金利差に左右されます。

金利変動のリスクは、それぞれの国の政治・経済、金融情勢の変化、それぞれの国の政府の規制および外国為替市場の規制などから生じます。

日本の金利が上がると、スワップポイントは、小さくなっていきます。

二国間の金利の差が縮まってしまうわけです。

また、日本円の金利がそのままでも、外国の通貨の金利が下がった場合、やはりスワップポイントは下がってしまいます。

 

●取引業者の信用リスク
FXでは、まず最初に、証拠金(保証金)をFX取引業者に預けます。 

もしも、そのFX取引業者が経営破綻により倒産してしまったり、証拠金を持ち脱げされてしまったりしたとしたら、どうでしょう?

昔は、FX取引業者への規制がほとんどなかったので、実際に、悪徳業者も存在し、証拠金がらみの金銭トラブルも横行していたようです。

取引業者の中には、顧客の財産を信託保全 し、信託銀行に預けている業者もいます。

そういう業者であれば、仮に、業者が倒産してしまったとしても、顧客の証拠金(保証金)は保全され、無事に手元に返ってきます。 

 

【為替証拠金取引(FX) 管理と対策】

 

リターン(利益)を得るためのテクニックも重要ですが、いかに損失を抑えるかということは、もっと重要になってきます。

そこで、非常に大切になってくるのが、レバレッジの調整です。

レバレッジ(取引金額に対する証拠金の割合)を調整することで、リスクとリターンを調整することができます。
レバレッジの割合が高ければ高いほど、リスクも大きくなってしまうのです。(逆に利益も高くなります)

投資は戦略を立てた上で、リスクとリターンをよくよく考えて行うべきです。

 

相場の動きに一喜一憂しないことが重要です。